Teddy Bear Loves Person

辰野勇 x イノウエカンナ

各界で活躍する人々にイノウエカンナがインタビューする

 

 
 
辰野勇 | I s a m u  T a t s u n o
株式会社モンベル − m o n t - b e l l 創業者、代表取締役会長

 

 

 

 

 

Do what you like, Like what you do!

今回は、アウトドア業界をながく リードする株式会社モンベル会長 辰野勇さんにお話を伺うことがで きました。辰野さんはスイスのア イガー北壁を当時の世界最年少記 録21才で登はんし名声をあげた後、 28才でたった1人モンベルを設立 します。 辰野勇さんは阪神淡路大震災や東 日本大震災、熊本の地震など大災 害時にはいち速く「アウトドア義 援隊」を組織し、アウトドアでの 経験をいかした災害支援活動を自 ら被災地で陣頭指揮されたことで も有名です。
これまでに数々の経験をされてき た辰野さんに、今回は過去の偉業 ではなく現在モンベルが取り組み、 挙げている【7つのミッション】 についてお話しいただきました。
アウトドアスポーツをずっと生業 としてやってきましたけれど、最 近いろんな自治体との包括連携協 定を締結しています。県単位では 7件、市町村単位では60箇所近く、大学が2校さらに企業としては日 本航空。また施設として網走刑務 所などです。包括連携で何をして いるかというと、アウトドアを通 じた【7つのミッション】と我々 は呼んでいますけれども、職業や サービスを通じて社会に貢献して いくというミッション!それが7 つあります。まず1つめは自然環 境保全。2つめが子どもたちの生 きる力を育む。子どもたちにもス マホばかりいじっているんではな くてもっと自然にふれあってもら いたいですね。大人もですが、ス マホなどのバーチャルな世界に入 っていけばいくほどその反動でリ アルな自然環境が求められるとい うことが事実としてありますから。 3つめは健康寿命の増進。歳を重 ねても病院で長生きをするのでは なくて最期のその日まで人生の質 を高めてほしい。ピンピンコロリ で頑張ってもらうと。4つめは災 害時における対応力。アウトドア というのはアクティビティーもそ うですしテントや寝袋など用具そ のものが災害時に非常に役立つ。 リスクマネージメントという概念 も含めた災害時における対応力で すね。5つめは自然環境を活用し たエコツーリズムを通じた地域経 済の活性。6つめが農林水産業の 支援。女性がおしゃれで快適に農 業を楽しんでもらえるような装備 の提供や、林業だったらチェーン ソーが当たっても切れないようなズボンを開発したり漁業ではむれ ないカッパみたいなものも開発を しています。最後の7つめのミッ ションは高齢者を含めたバリアフ リー。アウトドアはそのままバリ アフリーになると確信しています。 アウトドアを通じてその【7つの ミッション】に対応してそれぞれ の自治体との包括連携を結んでま す。7つのミッションというのは、 アウトドアにはこれだけの可能性 があるということ。ただ単に山登 りしたいとかカヌーをしたいだけ ではなく、防災とか農林水産業と かバリアフリーとか子どもたちの 生きる力、健康寿命増進そういう 広範囲ないわば今日的課題です。 今、日本が抱えている今日課題へ のキーワード【7つのミッション】 を我々が目指しているということ で各地方自治体もぜひ一緒に取り 組んでいきたいということでやっ ているわけです。
すこし話がずれますが都会のなか には豊かな自然環境がなくストレ スをためてる方々がたくさんいる と思います。
都会のなかでも十分自然環境を楽 しめるし心肺機能を使って少しい い汗を流しすことも可能です。引 きこもるのではなくね。山の上か ら夜景を眺めて人々の営みを想像 しながら人間ってなんて小さなも のなんだろうって、くよくよ悩ん でいることなんて大したことない なと、そういう風に思える。街中にいると見えてるものが全部ミク ロ的にしか見えてこない。ちょっ と自然の中に入っていったら人間 もその自然の中の1つの生き物で あるということを教えてくれます から。野生動物の生命を感じたり ね。
モンベルの店舗には大きなクマの ぬいぐるみが立っていますがこの クマには何か想いが込められてい るんですか?きっかけのようなも のがあったんでしょうか。
何かきっかけがあればいいですけ ど、「ただクマがいいね!」 とい うだけで始まっただけの話で山で 熊と出逢ったとかそんな物語はな いんです。モンベルは海外を含め 140店舗ほどあるんですがどの 店舗にも必ず入り口にはクマが立 っています。名前もついていてモ ンタベアと言うんですけれども。 モンベルのモンタです。熊という のは森の主のような象徴であって 熊が健全に生きることができるの は豊かな森の象徴みたいなところ がありますよね。どう猛な動物か もしれないけれどルックスは非常 にかわいい。モンタベアは子ども たちからも親しまれて写真を撮っ たりしてますよ。話はかわります が、ずいぶんと前の出来事になり ます。アメリカのコロラド州ボル ダーにモンベル直営店があります。 その店頭に立っていたクマが盗ま れたんです。現地の女性が地元の 新聞に「モンベルのクマが誘拐された」という見出しで1ページ丸 々記事になりまして、その後「何 処に行ったんだ?」と地元警察が 捜してくれて近くの森の中で発見 されるというニュースがあったん です。森の中でモンタベアが見つ かりましてね、警察が連れ戻しモ ンタベアに何があったんだ?と訊 いてもモンタベアは答えなかった というユーモア含めた記事が大き く載ったんです。日本国内だけで なくアメリカでもモンタベアは人 気があるようですね。現在モンベ ルクラブには100万人近くの会 員がいますからモンタベアも忙し いんじゃないですか。(笑)
知的障害を持った人たちが仕事を 通じて社会的に自立できるような 支援もされていますね。
モンベルではフリース製品をたく さん作っていますが生産の過程で どうしてもハギレがたくさんでき ます。そのハギレを使って奈良に ある社会福祉法人青葉仁会(あお はにかい)でぬいぐるみのクマを 作ってもらって販売しています。 これはリサイクルと社会福祉とい うことで詰め物もフリースを切っ て詰め込んでいますから、いわゆ る無駄のないように環境にもやさ しいテディベアのような名前はあ えてつけてないですけれどもクマ のぬいぐるみを作るお仕事を障が いを持たれた方々がやってくれて います。これはもう30年近くやっ ていますね。そういうことで社会福祉事業との繋がりがも出てきま すね。
モンベルが支援されているひとつ に障がい者カヌーというものをお 聞きしましたが、僕のような左手 の自由が利かなくてもできたりす るんでしょうか。
できますよ。本人次第ですけれど も両腕のない人も車椅子の方もい ます。パドルを顎に挟んだり装具 をつけてやる場合もあるし、いろ いろ工夫してやっておられますね。 日本障害者カヌー協会というもの もあって来年のパラリンピックで も正式種目にも入っていますから、 我々もそういう方々のサポートを していくわけです。我々が直接ど うこうするのではなくて活動して いる団体を我々が支援するという パターンが多いですね。カヌーも 実際私が初めて障がい者カヌー教 室というのをそれこそ30年以上前 に始めたんだけれどもその後を引 き継いで彼らは自分たちで自立し てやっていますからね。主に身体 障がいの方が中心となってつづい ています。
 
最後に テディベアを趣味で作って いる、またはプロとして活動して いる作家さんへエールやメッセー ジを頂戴できましたら幸いです。
モンタベアと同じように、皆さん の作られたかわいい熊さんが子ど も達や多くの方を癒し、また自然 への興味を抱くきっかけになれば いいですね。
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インタビュー掲載号「テディベアボイス VOL.123」は日本テディベア協会(下記URL)からお取り寄せできます。

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